
MUJIの導入事例:VRで深まる顧客とのつながり
日本の小売企業であるMUJIは、店舗における顧客との深いつながりのためにバーチャル・リアリティ(VR)を活用しています。同社の哲学をありありと伝えているのがVarjo Aeroです。
プロ品質VRが店内に
フィンランドの首都、ヘルシンキ中心部のショッピングセンター上階に位置するMUJIの欧州旗艦店は、静けさとは縁遠いように思えます。
しかし、壁や床は温かみのある板張りで、アロマディフューザーが常時稼働する店内は、北欧の地にふさわしいクリーンでミニマルな美しさがあり、穏やかな雰囲気が巧みに演出されています。
自然に目を向けて
2021年11月、MUJIはさらなる静けさを顧客へ届ける試みとして、大自然を中心としたVR体験を導入しました。
店内では、人気のパイン材ベッドの上でVRヘッドセットのVarjo Aeroを装着することができます。
フィンランドの制作会社である20/20社の協力で作られたVR体験は、一瞬にして参加者をフィンランドの大自然へと誘います。
見えてくるのは、360度カメラで撮影された、ヘルシンキのやや北西にあるヌークシオ国立公園の湖畔ののどかな風景です。

日の移り変わりとともに周囲の木々から人が現れて、深い静寂を破らない程度の距離で湖へ足を踏み入れ、素晴らしい自然を楽しむ様子がうかがえます。
Varjo Aeroの広い色域と鮮やかなミニLEDディスプレイが、これまでのVRハードウェアでは実現できなかった、木々の深い緑や、人々が灯すキャンプファイヤーの暖かな色合いを表現しています。
MUJIの名称は「無印良品」から来ており、その哲学のもとに、シンプルでありながらも持続可能な品質を手頃な価格で提供しています。
革新的なVR体験を通して、座っているパイン材のベッドの本質を改めて感じ取ることができます。シンプルで持続可能かつ高品質な製品が、かけがえのない安らぎを日々の忙しさの中にもたらしてくれるのです。

“バーチャル・リアリティを通じて、お客様ともっと距離を短くしたいと考えています。新しいコミュニケーションが生まれると期待しています.”
MUJI Finland代表、高木美穂氏
顧客体験に没入感を
MUJI Finland代表の高木美穂氏は、2020年6月にフィンランドに到着し、価格以上のMUJIの価値を現地の人々へ伝えることを使命としました。
“今、バーチャル・リアリティのマーケットでの使用方法はeコマースの買い物がよく考えられていますが、MUJIはそのようには考えていません。お客様との距離をどのように縮め、MUJIのフィロソフィーの世界をトリップしてもらうかというために、バーチャル・リアリティを使っていきたいと考えています。”
– MUJI Finland代表、高木美穂氏

実店舗におけるVRの将来
MUJIの店舗へ導入されたVarjo Aeroは早期アクセスの限定提供でしたが、現在は法人・個人を問わず入手可能です。
“Varjo Aeroが広く入手可能となり、プロ品質VRの大規模展開も現実的となったことで、皆さんにどのような旅をしていただき、どのような物語を共有していただけるか、とても楽しみです。”
– Varjo最高ブランド責任者(CBO)、ユッシ・マキネン
MUJIの先進的な店内VR体験についての高木美穂氏のインタビューと、360度映像の抜粋については、こちらをご覧ください。
Varjo Aeroの詳細と、そのVR体験の飛躍的な視覚的忠実度についてはこちら。